- 研究デザイン -
・研究テーマ
ビッグデータ解析による脳脊髄液減少症のメカニズム調査
・研究の目的
脳脊髄液減少症の症状を数値化し,その数値の変動と他の現象の相関性を評価すること.
・期待される成果
@「症状の重さ」が数値化されることにより,症状に対して定量的なアプローチが可能になる.
A数値と日本地図を連動することにより,症状の分布を示すマップを作成することが可能になる.
B経験的に知られていた症状とその他の現象の相関性の数値的な評価が可能になる.
C症状と相関性のある現象を数値的に明らかに出来る.
D明らかになった相関性を用いた研究が行われることで,脳脊髄液減少症のメカニズム解明が促進される.
・研究の手法
メールにより1日1回以上,患者に症状の重さを10段階で報告してもらい,その値を記録する.メールの分析に自然言語処理を用いることにより,報告の受理から記録までを全て自動化する.集積されたデータと他の現象を統計的に比較を行うことでそれらの相関性を評価する.
・優位性
単純な操作であるため,患者が参加しやすく継続しやすい.また,全て自動化されることにより多くの報告を毎日正確に処理することが可能である.患者の参加者数が十分な数であれば,毎日最新のデータを用いて比較が行える.
・今後の見通し
システム試運転と同時に行った先行研究では,集積されたデータ群は良好な特徴量を持つことが分かっている.したがって今後データ量が増加すれば特徴がより明瞭になり,他の現象との相関性をより正確に評価できるようになる見通しである.
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